地域に残るどんど焼き

ご縁があって、
茨城県の桜川というところの、
地区の住民が行うどんど焼き
見学させていただきました。

昔は、集落に茅場(かやば)ときって、
ススキやスゲなどのイネ科の植物を育てる場所がありました。

なぜ、そんな場所があったかというと、
茅葺き屋根など、暮らしのために使っていたからです。

今は日本中で、茅場はかなり数が減っていると思いますが、
ここの地区は、まだ茅場が残っていて、
そこで、どんど焼きをしているとのことでした。

茅を刈って、積んでいたものに火をつけます。

一気に燃え上がります。
かなり熱くて。

見ていると、火の中に神を感じて、
自然と去年一年の感謝と
今年一年無事に過ごせますように、という想いが込み上がってきました。

昔から人々は、炎や火の中に神を感じてきたのが
わかる気がしました。

忙しい日常で、
なかなか立ち止まって、想いを馳せる機会は少ないですが、
昔はこのような神事が日々の中にたくさんあって、
そのたびに心を正して感謝を思い出し、
祈り、暮らしてきたんだなって、
思いました。

このあと、住民たちが
鏡餅とかを焼いて食べていました。

火は食とつながり、
火があるからこそ、日々食事をいただけるのだな、と、改めて。

昔は子どもたちが朝まで火の番をしたそうで、
大きい子からどんなこと教わったのかな、
子どもも村の住民として、
役割がちゃんと与えられていて、
昔はいい習慣があったんだなって思いました。

刈ることで、来年の成長が促進し、
燃えたあとの灰は、植物たちの栄養になります。

古くからの慣わしは、
自然にも無理がなく、
住民たちにとってもいい機会となり、
みんな笑顔になる。

そんなことを知ったどんど焼きでした。

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